館報まっさき 第324号(令和3年12月20日発行)

新県道全線開通 船河原~平

新県道船河原から平までの延長2.2kmの区間全線が12月22日午前11時に開通する。(開通に伴う式典は行わない)
 県が「まちづくり連携道路整備事業」により整備を進めてきた主要地方道大船渡広田陸前高田線船河原工区(延長2.2km)である。東日本大震災の津波による浸水地を通らないルートで災害時の物資輸送や救急搬送等に対応するとともに急カーブや道幅が狭く歩道もない現県道の状況を解消し安全性、走行性、時間短縮が図られた。同じく一般県道碁石線(2.4㎞)については、11月18日に開通しており、これで二つの新県道が完成することになり大船渡碁石海岸インターと碁石海岸は15分かからずに結ばれる。このことにより景勝地「碁石海岸」への観光客の誘客を図ることができることから、観光振興が期待できる。また、消防の迅速な消火活動へとつながり、町民の生命と財産を守る安心安全な地域社会の構築が図られる。さらに産業用道路としても活用が期待され地場産業の振興と地域の活性化が期待できる。

 県の「まちづくり連携道路整備事業計画」は、震災後の平成24年度からであり、ルート(経路)について、地域住民、地権者に対して説明した後、要望等をくみいれ、細部の設計変更を経て、土地買収。また工事発注者である県は工区について入札を行い、落札者を決定し工事を発注するというプロセスで進めてきた。船河原工区の着工は平成29年3月22日であり完成は令和3年12月22日であることから、工事期間は4年9ヵ月となるものの、事業計画から着工前までの期間を入れるとおよそ10年間の歳月を要したことになる。ちなみに、碁石線も着工は平成29年3月6日で完成は令和3年11月18日であることから、4年8ヵ月要し大船渡広田陸前高田線とほぼ同じくらいの年月がかかった。車道は6m(2車線)、歩道は2.5m、路肩1.5m(片側0.75m)となっていることから歩行者も安心して歩行できる。
 この二つの新県道が完成されることにより課題になるのが滝田医院のところから末崎中学校前を通り末崎小学校前の環状交差点(ラウンドアバウト)までの市道である。
 この道路は県と市の協議により県道に格上げになるものと思われるが道幅が狭く歩道も一部しかない。
 これから、通行量も増えると思うので歩行者も車も一層注意が必要である。