新年に期待
令和2年の年頭にあたり、謹んで新年のごあいさつを申し上げます。昨年は天皇陛下の退位、皇太子さまの新天皇即位により元号が平成から令和に変わった歴史的節目の年でありました。
この1年を振り返ると、高い海水温でサケの回帰が妨げられ、秋サケ漁は不漁で深刻な状況でした。サンマ漁も数量、金額とも本州一は維持したが20年ぶりに1万トンを割る大不漁だった。
台風19号が接近した影響で、気仙地方は、10月12日から13日にかけて大雨や暴風に襲われた。13日には、重大な災害が発生する可能性があるとし、気仙3市町に対し、初の大雨特別警報が発令された。3市町の各地の避難所には、1506人が身を寄せた。末崎のふるさとセンターには、42人が避難された。
平成23年3月に発生した東日本大震災から間もなく9年が経過する。被災跡地利用で企業誘致した小河原地区には、「いわて銀河農園」が大規模園芸施設を建設し、トマト水耕栽培をし、順調に出荷している。細浦地区の被災跡地には、多目的広場「シーサイドパーク細浦」が完成。憩いの場となっている。11月3日の熊野神社五年祭では、神輿の御旅所となり多くの住民と観客が集う場となった。
現在進行中の復興事業を列挙すると、日本初のフラップゲート式による細浦湾口防潮堤は、12月9日にその基礎部分が設置され、順次本体の工事が進められている。主要地方道大船渡広田陸前高田線の船河原から平までの工事、県道碁石海岸線の末崎小学校前から碁石までの区間の工事は、令和2年度末完成予定で、日々目に見えて工事が進捗しているのがわかる。
これらの道路が完成すれば、通勤通学の安全性と時間短縮や救急搬送、災害時の物資輸送、観光客の増加、地場産業の活性化等につながると期待されている。
以上、気仙地方および末崎町の主なことがらを列挙した が、復興需要も収束していく中、経済的には、厳しい1年であった。新年は、漁業も活気づく水揚げになり、災害のない、幸せを感じるすばらしい年になりますようご祈念申し上げ、あいさつとします。