館報まっさき 第292号(平成31年3月20日発行)

助け合いアンケートの考察

 平成30年12月に実施した「助け合い協議会のアンケート」の集計・結果は2月の館報に掲載しましたが考察については、紙面の関係から3月に載せることにしておりました。各質問項目の分析(考察)は膨大になりますので、2点に絞って述べますので、ご了解ください。

1 <不安に感じること>
子供と一緒に暮らしている方の場合は食事や掃除・ 洗濯、さらに買い物や病院 に行くにも、家族に支えられているから、暮らしにあまり不安を感じていない。

  しかし、高齢の一人暮らし、あるいは高齢の夫婦のみの暮らしになると、どこに行くにも移動手段に悩む(13.7  %)。病気の時など、頼める人が近くにいない(9.2%)ことの不安を抱えていることが浮き彫りになった。高齢になり車の運転もできなくなると、外出も億劫になり、地域の人々との交流も少なくなる。いざというとき頼める人もいないということになる。それではそれらの不安をどのようにしたら減少、または解消することができるかだ。日頃から地域においてより良い人間関係を構築する努力が求められる。

2 <出かけて行く所>
 日々出かけて行く所と言えば、買い物(28.7%)と病院(20.6%)が多かった。この2つは生命や健康の維持から絶対に必要。しかし高齢になると、車の運転が難しくなる。交通手段の確保が課題だ。この課題はとても重要であるが容易に解決できない課題である。かつてミニバスを走らせる構想もあったが交通業者からすれば利用者が少ないと採算が合わないので運行は難しい。現状は路線バスの運転手さえ不足しているのでそこまで手がまわらないというのが実態である。また市でバスを購入するので運転手は地区で探すという案もあったが、運転手の日当や手当、給料をどう捻出するのか、事故が起きた場合、誰が責任を取るのか、車両の維持費はどうするか等、議論したが課題が多く実施 (運行)は難しいとなった経緯がある。また、近所の人が善意で毎回乗せてくれた場合、毎回タダでというわけにもいかず何らかの謝礼を、となる。謝礼をどの程度にしたらいいか、とても難しい問題である。

住みよいコミュニテイー(地域社会)を作るには

 これから、少子高齢化が進む中で安心して暮らせる住みよいコミュニテイー(地域社会)を作るには、より良い人間関係を築くことである。そのためには、近所づきあいは勿論のこと、サロンなどを開いて交流し、お互いを知ることだ。一度より、二度三度と会うことよって気心が知れ、絆が強くなる。絆が強くなれば、何かが起こっても、自然に助けるようになる。そういう関係が生まれることによって人々は安心して暮らせる。
 サロンを行うに当たって大切なことは、楽しいこと以上に居心地の良さである。居心地がよければ人は集まるし、長続きする。居心地の良さは、誰しもが人格を尊重され大切にされていると思ったとき感じるものである。そんな(気遣いのある)サロンで絆を深めてほしい。