館報まっさき 第206号(平成24年1月20日発行)

復興に向けて Part6

防災集団移転促進事業
 この事業は、災害が発生した地域又は災害危険区域のうち住民の居住に適当でないと認められる区域内にある居住の集団移転を促進するため、当該地方公共団体に対し事業費の一部補助を行い、防災のための集団移転の促進を図るものです。
 下記に、この事業の手続きの流れを示します。

住民の総意で1日も早い復興を
       末崎地区公民館長 近藤 均

 明けましておめでとうございます。
 昨年3月11日の東日本大地震発生から10か月以上経過しましたが、被災地住民に漠然とした復興計画しか説明されず、これからどうなるだろう、どうすればいいのだろうと、生活設計も立てられず生活不安が募るばかりです。
 一番の関心事である被災土地の買い上げについては、県が被災した沿岸部の土地について震災の影響や復興計画を加味した地価を県不動産鑑定士協会に依頼し、独自に算定し年度内に公表すると発表、具体的な動きは年度末以降になりそうです。
 また、5世帯以上の住民がまとまって集団移転地を確保すれば市で土地を買い上げ、造成し、道路や水道敷設設工事をやってくれるという説明を受け、地域公民館や仮設住宅入居者が精力的に話合ったり、適地と思われる土地を見回ったりして候補地を絞り、市当局に早期工事を申し入れていますが、この度、市議会に説明された復興計画の中で造成用地完成までの期間は順調に進んで2年とみているので、高台移転先での生活が始まるのは平成26年度以降に なるとなっています。
 「末崎町復興推進委員会」では、1日も早く復興計画に従って事業を推進し、被災住民が、安心して生活ができるよう積極的に関係機関に働きかけていきます。
 新設道路問題、高台移転問題を最重点に市当局と話し合いをしていますが、末崎町の具体的な復興発展計画も話し合い、新しいまちづくりを進めなければなりません。
 産業問題、観光、被災土地利用問題、公営住宅、福祉など住民生活上の課題などいろいろな分野から話し合い、国から指定を受けた「環境未来都市」構想の「誰もが暮らしやすいまち」(広報大船渡1月号参照)を末崎町に建設する誘致運動も検討していく必要があると思っています。
市主催の懇談会でも住民から提言された小河原に野球場と緑地公園、泊里地区につり掘や海洋体験館、碁石地区の環境整備と観光施設の建設、中央地区に高齢化社会対応のまちづくり計画をみんなで話し合い、進めていく必要もあります。
高台移転、公営住宅建設、新しいまちづくり、そのすべてにかかわるのが、用地確保の問題です。譲渡してもいい土地、利用させてもいい土地などの情報があれば、復興推 進委員会(地区公民館内)で検討し、復興促進計画に役立たせていきたいと思いますので協力をお願いします。
 復興に向かって、町民のご協力をお願いし年頭のご挨拶とさせていただきます。