館報まっさき 第297号(令和元年8月20日発行)

「デジタル公民館けせん」キックオフミーティング開催

 一般社団法人高度映像情報センター(略称:AVCC 所在地:東京都千代田区霞が関 理事長:久保田了司)は、8月4日、陸前高田市小友町の気仙大工左官伝承館で、気仙の魅力を世界に発信しながら、地域住民がやすらげる心の復興とよりよい地域社会の形成を支援する「デジタル公民館けせん」のキックオフミーティングを開催した。震災後AVCCが復興支援事業として関わってきた大船渡市と陸前高田市の各拠点で地域活動に従事している関係者を集め、被災者の心の復興、気仙地域の復興を目指す活動の説明や参加団体の活動内容等の情報交換を行った。
 参加団体は、末崎地区公民館、パソコン・スマホ教室、どこ竹三鷹inまっさき「竹とんぼ教室」、NPO法人・居場所創造プロジェクト「居場所ハウス」、碁石地区復興まちづくり協議会「浜の停車場」、広田町長洞公民館「長洞元気村」、小友町気仙大工左官伝承館の七つ。

 AVCCは、これまで末崎地区公民館を活動拠点として、ネットワーク環境の整備、パソコン・スマホ教室の開催、竹とんぼ教室等地域活動の支援に取り組んできた。令和元年度は、岩手県の「被災者の参画による心の復興事業」に採択されたことにより、活動拠点を広田町および小友町等、気仙地域全域へ拡大して取組むことになった。当日は、参加団体、AVCCスタッフ含めて29人が参加した。
 冒頭、AVCCのシステム企画部チーフコンサルタント・葛西章広氏から挨拶を兼ねて「デジタル公民館けせん」の趣旨説明があり、「現在、それぞれの地域、それぞれの施設で個々の活動をしている、それを気仙地域内の「連携」した取組みとし、気仙地域全体の復興を進める活動にしたい」との意思が述べられた。ついで、AVCCが拠点を置く末崎地区公民館の新沼眞作館長は、震災後、国の支援事業を活用し、AVCCが事業の一環として行っている「民設民営の公民館・霞が関ナレッジスクエア」が支援した「デジタル公民館まっさき」のこれまでの活動内容を紹介。「活動を通して多くの人々と交流し、ものの見方考え方が変わった。広く深く見るようになり、地域課題は自分たちで解決しようとする考え方が醸成された。これからは、各団体の優れたところを互いに吸収し活動に活かしていけば、住民がやすらげるよりよいコミュニティーが形成されると思う」と語った。その後、参加団体の代表らからそれぞれの活動内容と今後の取り組みについて話された。
 AVCCは、各団体と連携しながら、コミュニティーの形成と気仙の魅力を発信し、被災者の心の復興に力を尽くしていきたいとしている。
 次回は、12月、広田の長洞元気村で開催の予定。