館報まっさき 第281号(平成30年4月20日発行)

トマト栽培施設着工

 株式会社いわて銀河農園(岩手県紫波郡紫波町)は4月13日、末崎町小河原地域の被災跡地に建設するトマトの大規模ハウス栽培施設(高度環境制御栽培施設)の地鎮祭を執り行った。施設の構造は鉄骨造り、建築面積、約1.7㌶。工期は9月20日までの予定で、施設整備を進める。10月末頃から操業し、来年1月出荷の予定。年450トンの生産を目指す。
 地鎮祭には、いわて銀河農園や大船渡市、設計施工を担当する(株)プラスワンホーム(仙台市)の関係者、地元住民代表が出席し、工事の安全と同農園の発展を祈念した。

 いわて銀河農園の橋本幸之輔代表取締役は、「当初の計画より遅れたが、その分、地域の方々や関係者と話す機会も増え問題解決につながった。皆さんの期待を自らの意欲に変えながら、末崎の地から全国に農業の新しい形を発信していきたい。引き続きご指導とご協力をお願いします」と挨拶した。
 小河原地域の被災跡地の利活用については、末崎町の課題であり市と末崎町復興推進委員会常任委員と地区住民で協議を重ね、野球やサッカーができ、まつりや各種のイベントにも活用できる多目的広場にすることにしていた。
 その後平成28年1月、産業立地説明会が開催され、市より、トマト水耕栽培企業の事業概要説明と受け入れの可能性について問われる。
 同年2月、トマト水耕栽培企業(銀河農園)から末崎町復興推進委員会常任委員と地区住民に事業内容の説明がなされる。
 3月、末崎町復興推進委員会常任委員会開催。市と協議。地域の環境に影響を及ぼさないことや住民の雇用が得られることから企業立地を了承。
 4月、銀河農園による地区住民説明会。事業内容と計画が説明され、企業立地異議なし、として地区住民に了承された。
 それに伴い市は29年9月までには、トマト栽培施設の建設地の整備をするとしたが、諸般の事情により整備が遅れ、平成30年3月、用地造成が完了した。
 敷地面積は約3.2㌶、総事業費約6億5千万円、国の産地パワーアップ事業補助金を活用して建設する。施設は鉄骨造り平屋建てのビニールハウスで栽培棟と集出荷・管理棟で構成される。24時間温度湿度、日射量、二酸化炭素濃度等管理する。さらに養分もコンピュータ管理し、不足すれば補いながら最も望ましい生育環境を維持する。
従業員は、当初30~40人雇用し、生産量に応じて50人程まで増員したいとしている。
 具体的事業計画や雇用については、4月26日(木)午後6時30分からふるさとセンターで開催される「地区住民説明会」で説明するとしている。