館報まっさき 第267号(平成29年2月20日発行)

末崎町の防潮堤の進捗状況

末崎町の防潮堤工事等の進捗状況や完成までのスケジュールはどのようになっているか、県や市の担当部局に出向いて聞いた。
1.細浦湾口防潮堤について (担当部局は県大船渡水産 振興センター漁港復旧課)
海底の地質は、これまでの調査の結果、上層部はヘドロ、その下は砂地になっている。 さらにその下は固い岩盤になっているとのこと 。
これからつぎの工事に入る。
①先ず、そのヘドロを取り除く。
②つぎに、防潮堤基礎部分のところに海上から大小の石を投入する(捨石)。(ここまでを平  成29年10月までに終了する)
(捨石後、石が砂地に食い込み地盤がおさまるまで1年 間程かかる。)
③平成30年10月から杭打ちを行う。その後、一部防潮堤のコンクリート部分の工事を行う。
④平成31年1月から水門本体取り付け工事を行う。(2年間程かかる。)
⑤平成31年2月から、さらに残っている防潮堤のコンクリート部分の工事を行い、湾口防潮堤を完成させる。
このフラップゲート式防潮堤は日本初、世界初であり失敗は許されないと髙橋漁港復旧課長は言う。防潮堤本体のゲートの津波に対する開閉は県庁および釜石合庁より無線で行う。大きな地震があり、津波来襲前に海水がひける場合でも湾内の水が湾外に出ることがないようにする。また津波が来襲しても、それを食い止めるというものである。⑥峰岸地域の松島から大浜定 置漁業倉庫付近までの陸上の防潮堤は上記の工事の進捗状況を考慮しながらとり かかる予定とのことである 。
2.細浦の桟橋と臨港道路について
桟橋等1期分の工事は終了 、これから2期分に入る。 桟橋と道路含め完成は平成30年3月の予定。
3.小細浦湾防潮堤について
完成は平成30年3月予定。
4.門之浜湾防潮堤について
平成30年度半ば完成予定。
市が担当するものに、泊里の防潮堤がある。現在L型のコンクリートの部分は平成29年11月完成予定。一方、大量の土砂を盛って台形に造る防潮堤は、平成30年8月に完成予定とのことである。
どの工事も一見、工事の進捗が遅いように感じられるときもあるが、工事毎議会の承認を得なければならないことや設計、入札、業者決定等に時間がかかり、かつ人手不足等考えるとやむを得ない。県、市とも住民が安全で安心して暮せる環境づくりに日夜鋭意努力されていることを思うと頭が下がる、感謝申し上げたい。